「なんでこんなにイライラするんだろう? 」
よくある「ちょっとした家族の出来事」なのに、モヤモヤが止まらない。
そんなこと、ありませんか?
あまりにもイライラして、怒りが収まらなかったので、「なぜ、私はこんなにイライラしているんだろう。」 と、俯瞰して考えてみることにしたんです。
そうしたら、「怒り」の裏に、別の感情がいくつも隠れていることに気づきました。
自分の感情って、ちゃんと向き合ってみないと気づけないことが多い。
今回は、キャリアグラムの視点で、自分の中の「いろんなわたし」に出会ったお話です。
小さな“予定外”が、大きなイライラを呼んだ
先日、家族4人で義母の家へ遊びに行きました。
普段、夫と子どもたちだけが泊まることが多いので、今回も「泊まってきたら?」と夫に提案したところ、「寒いから泊まらない」とのこと。日帰りだったので、私を含め4人で行くことになりました。
お泊まりが大好きな娘には、
- 今日は泊まらないこと
- 泊まりたいと駄々をこねないこと
この2つを約束し、義母の家へ向かいました。ところが、用事が済んだころ、娘が案の定「泊まりたい」と言い出し……。
その言葉に義母はすっかりその気。
さらに娘が泣いてゴネ始めると、夫までもが「泊まろうか」と、あっさり方向転換し始めました。
「え…だったら最初から泊まればよかったじゃん!」
着替えもない状態だったため、片道一時間かけて一度帰宅。夫と子どもたちは、とんぼ返りで泊まりに行くというバタバタな展開に。
約束は守られず、段取りも効率も悪く感じ、イライラしながら3人を見送りました。
自分の中の「騎士」が怒っていた
とにかく怒りがおさまらず、「なんでこんなにイライラしてるんだろう?」と、自分の感情を掘り下げてみました。
すると最初に出てきたのは、私の中の「騎士」。

怒りの矛先は、まず娘に向いていました。
「今日は泊まらないって約束したよね?なんで急に“やっぱ泊まりたい”になるの?」
今回のお出かけは「泊まらない」と決めたうえで行くことを了承してもらっていたし、娘にも事前にきちんと約束をしていました。
それなのに、いざ義母の家に着いたら「やっぱり泊まりたい」と言って泣き始めて……。
「ちゃんと約束したのに、なんで?」
「ママとの約束を破るの?」
という思いがこみ上げて、心の中がざわざわと波立っていました。
次に現れたのは「神様」の悲しみ
さらに深掘りしていくと、私の中の「神様」悲しんでいることに気づきました。
神様タイプは、周りを大切にし、愛情深く、みんなのために動こうとする存在。だからこそ、思いが届かなかったときに、自分を蔑ろにされたと感じてしまいます。

私は感情的に怒っていたわけではなく、娘のことを本気で思っていたんです。
- 泣けば思い通りになると思ってほしくなかった
- 約束を守る大切さを伝えたかった
でも娘はまだ子ども。 自分の気持ちが最優先になるのは仕方がない。
それでも「約束を破るのはダメなんだよ」って伝えたかった。
だから私は、娘を叱りました。
結果的に泣かせてしまったけれど、 なんでママが怒っているのかを伝え、ちゃんと娘に向き合ったつもりでした。
それなのに、義母は「泊まればいいじゃない」とあっさり言い、 娘が「ばあばの家に泊まりたい」と泣く姿を見て嬉しそうにしている。
泣く娘に向かって、何度も何度も「誰の家に泊まりたいの?」「ばあばのおうち?」「泊まりたいんだよね?」と聞いていました。
義母が喜ぶ気持ちもわかる。
でも私は、私なりに娘の成長を思って行動していました。
その気持ちを、踏みにじられたような気がして、苛立ちと悲しみで、胸がぎゅっと締めつけられました。
最後に現れた「探偵」の怒り
「騎士」の正義、「神様」の悲しみ。それでも、まだモヤモヤは晴れませんでした。
「私は一体、何に対してこんなにイライラしているんだろう?」
その答えをくれたのが、最後に出てきた「探偵」のわたし。

はじめは「私の意志を無視された」と思って、「王様」が怒っているのかとも考えました。
でも、よくよく自分の感情をたどっていくと、ちょっと違っていて……。
今回の始まりは、夫の「泊まらない」という判断。
娘がお泊まりしたがることは、夫も分かっていたはずです。
だから私は、先回りして「今日は泊まらないよ」と何度も確認して、
娘に納得してもらったうえで約束をして出かけたんです。
つまり、私は夫の判断を尊重して、そのフォローしていたつもりでした。
それなのに、娘が泣いたら夫はあっさり「じゃあ泊まろうか」と態度を変えた。
「え、ちょっと待って。じゃあ、娘との約束も全部無駄だったってこと?」
娘を叱ったことに後悔はないけれど、そもそも夫がしっかりしていれば、娘を叱る必要はなかったはず。
私は無意識下で「夫の尻拭いをすること」という事実に嫌悪感を抱いていたのです。
感情を整理して見えたこと
「なんであんなにイライラしてたんだろう?」
その正体は、単なる怒りじゃなかった。
- 騎士は「約束を破られたこと」への怒り
- 神様は「思いが伝わらなかった」ことへの悲しみ
- 探偵は「フォローが無視された」ことへのやるせなさ
それぞれの感情には、理由がありました。感情をひとつひとつ見つめ直していくことで、ようやく自分自身が腑に落ちたのです。
キャリアグラムで見つける、自分の感情の取り扱い方
キャリアグラムでは、自分の中にいるいろんな“わたし”を見つけることができます。
今回の私は、「怒り」の裏に「悲しみ」や「虚しさ」があることに気づけました。
イライラの原因は一つじゃなかった。
でも、それに気づけただけで、少し心が軽くなった気がします。
キャリアグラム診断は、自分の中にある「価値観」や「本当の願い」に気づき、その願いを叶えるための力を引き出していく“コーチング型”の診断です。
「自分自身が分からない」
「なんでこんなにモヤモヤするのか分からない」
そんなふうに感じたとき、自分の特性を知っておくことで、
「これは私の○○タイプの反応かも」と冷静に受け止めるヒントになります。
感情と向き合うことがちょっと苦手な人にこそ、キャリアグラムはそっと寄り添ってくれる存在。
一人では見えにくかった“自分の感情の声”に、きっと出会えるはずです。
私のように、「なんでこんなにモヤモヤするの?」と感じることがあるなら、
一度、自分の中にいる“いろんなわたし”の声に耳を傾けてみてくださいね。